プロテニスの試合は、選手だけでは成り立ちません。
・大会を仕切る、トーナメントディレクター
・審判・線審
そして、試合の進行をスムーズにするため、ボールをスムーズに運び選手に渡す。
選手の次のポイントがすぐに入れるようにするための、俊敏なボール拾い。
それがボールボーイ、ボールガール、総称でボールパーソンと呼ばれている方々です。
世界的な大会ですと、年齢はおおよそ11-16歳の方が対象です。
彼らは試合で多大なる貢献をしてくれています。
1試合で億単位のお金が動くグランドスラムでしたら、なおさら重要度が大きいでしょう。
そんな、彼ら、彼女らの給料事情、待遇をお伝えします。テニスの豆知識が増えますよ。
給料事情
テニス界において多大なる貢献をしてくれる、ボールパーソン達の給料事情、時給はなんと・・・
基本的にはボランティア(0円)
になります。
大会によっては、給付金としてお渡しする大会や、ごく一部、時給のある大会があります。(次項目で紹介します)
ただ、基本的にはボランティアでの参加になります。
それでも、世界大会のボールパーソンになるには、熾烈な競争を勝ち抜く必要のある狭き門です。
一流選手の試合の進行の一員になれる、などテニス界における世界的な『名誉・勲章』の1つとして、尊い経験として一生の思い出になります。
ただ、サラリーとしての金銭受給の機会は少ないですが、色んな特典・待遇が用意されています。
次項目で、世界の4大大会の実例紹介をしながら、お伝えします。
4大大会での待遇
給料面としてだけ見れば、ボールパーソンは基本的にボランティアです。
しかし、それ以外で待遇が良いです。
テニスの最高峰、4大大会それぞれで紹介します。
(2015年から2020年の期間での各大会の待遇をお伝えします)
全豪オープン
2020年の全豪オープンは、2500人の応募の中から、360人が選出され、約10%が国外からも招待されました。
1年以上のトレーニング期間を経ての選出です。年齢は12-15歳が対象でした。
主な待遇として
・毎日の食事代
・家族や友人への無料招待チケットの贈与
・専用ユニフォームの贈与
・専用ギフトのプレゼント
が与えられます。一生の思い出、宝物になるでしょう。
全仏オープン
待遇は全豪オープンとほぼ同じです。
こちらは全豪オープンよりも倍率が少し高いようで、長いトレーニングプログラムを終えた子供達の中で、たったの20人に1人程度が選ばれる、狭き門です。約220人です。
年齢は全豪オープンよりも少し広く、主に12-16歳の子供達が対象です。
余談ですが、こんなラッキーイベントもありました。
全仏オープンセンターコート、試合中に雨が発生し、選手はベンチで待機。
全仏オープンではベンチに屋根が無いので、ボールパーソンが傘を刺して選手を雨から守ります。
ノバク・ジョコビッチ選手は、ずっと立ったままのボールパーソンに、横に座って貰って一緒に談笑するというサービスを披露してくれました。
その時の彼にとって、とても良い思い出になったことでしょう。
ウィンブルドン
4大大会の中でも、歴史が長く、ウェアの色も白に統一など、伝統が多い緑の天然芝の大会。
唯一の給付金がある大会です。
ボールパーソンは地元の学校からの応募で、250人程度が選ばれます。
約2年の長期間厳しいプログラムを突破しなくてはならない狭き門です。
主な待遇
・約3万円の給付金
・ラルフローレンのウィンブルドン専用ユニフォームの贈与
全米オープン
全米オープンのボールパーソンは、なんと時給が発生します。格別に待遇が良いです。
年齢層も他の3つの大会は子供達のみですが、全米オープンでは14歳から65歳と非常に幅広い年齢層から募集されます。
ただ、新規応募で入れるのはたったの150人。そして過去に勤めたことのある人から150人選出され、約300名が参加します。
主な待遇
・初参加の方の時給は約800円
(再選出され続けると、昇給していくようです。)
・全試合観戦フリーパス
・ラルフローレンの制服の贈与
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歴代世界最強の元ボールボーイ
かつて、スイス・インドアバーゼルの大会で、選手からサインを貰っているボールパーソンに
凄い人が映っていたことがありました。
その人物とはなんと、
ロジャー・フェデラー
彼もボールパーソン出身のプロテニス選手なのです。
決勝戦、表彰式の参列式中に、子供の頃のフェデラーがいました。
ボールパーソンには、テニスそのものの技能が一定水準求められることが多く、
今そこで選手にボールを渡している子供が、将来のスター選手になるのかもしれないのです。
まとめ
ボールパーソンの給料事情・待遇についても詳しくお伝えしました。
世界的にも名誉の高い、素晴らしい仕事であると認識されており、世界大会ともなると倍率も狭き門です。
日本で開催されているジャパンオープンや世界大会でも、ボールパーソンが必要です。
大学が主催しているような大会では、その大会の学生が務めたりしています。
是非、目指してみてはいかがでしょう。
テニスに興味のあるお子様にもお声がけしてみてはいかがでしょうか。世界のスター選手と交流できる経験が積めるかもしれません。
Tennis Windsでは、『テニス🎾に関わる全ての人々をより幸せに』の理念の元、発信を続けています。是非、他の記事にも遊びに来てみてください。
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