【基礎知識】0から分かる、テニスATPとは何なのか?プロのポイントがよく分かる

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『プロテニスの基礎知識が知りたい』
『フェデラー、錦織圭たちは何の試合に出ているの?』
『テニスたまに見るけど、実はよく分かっていない』


そのような方向けの記事です。

グランドスラム、実はATPじゃないのご存知ですか?

早稲田大学で開かれている世界大会、ATPじゃないのご存知ですか?じゃあどこの大会?

2014年の錦織圭の世界5位は、どういう計算だったの?



この記事をご覧になると、よく分かります。

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ATPとは

ATPの正式名称は、Association of Tennis Professionals

略してATPです。


日本語では、男子プロテニス協会です。男子のみの組織で、この女子版がWTAです。


フェデラー、ナダル、錦織圭が戦う試合は、このATPの大会がほとんどで、この協会に加入しています。


あれ?じゃあウィンブルドンとか入るんじゃないの?


実は運営団体が、グランドスラムは異なるのです。


ATPが運営する試合は

・ATPファイナルズ(年間成績上位8名による最終戦)
・ATPマスターズ1000
・ATP500
・ATP250
・ATPチャレンジャーツアー


です。

他の世界ランキングの付くポイントの試合は

ATPではなく、ITFという団体が運営しています。


このITFについて、次項で述べます。

何故、分かれているのでしょうか?

この2つが運営する大会の区分けと、それぞれの大会の仕組みを詳しく解説します。

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ITFとは


ITFとは、International Tennis Federationで略してITFです。


日本語では国際テニス連盟です。これは男子と女子の両方の大会を運営しています。


この組織が運営している大会は

・グランドスラム(全豪、全仏、ウィンブルドン、全米)
・ITF男子ワールドツアー
・デビスカップ(男子団体戦)
・フェドカップ(女子団体戦)


グランドスラムは女子と共同開催ということもあり、ATPではなく、ITFが一括で男女両方を管理して、運営しています。

ただ、あくまで世界ランキングのポイントはATPポイントとして付与されます。

身近な大会ですと、

・早稲田大学で開催される、世界ランキングを取れる世界大会は、ITFが管轄

・慶應義塾大学の世界大会は、チャレンジャーの格付けなのでATPが管轄


同じ大学主催の大会でも、このように運営が別々だったりするのです。

では、このような大会の格付けの違いについて、次の項目で説明します。
そして、具体的なATP世界ランキングはどのように決まっているのかを説明します。

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ポイント制度

分かりやすくするため、この記事ではベスト32以降のポイントを表で説明します。
(チャレンジャーとITFは非常に細かいので、その中で、最もポイントの多い大会に致します。)

*単位はpt

優勝準優勝ベスト4ベスト8ベスト16ベスト32
グランドスラム2000120072036018090
マスターズ100010006003601809045
500シリーズ50030018090450
250シリーズ2501509045200
チャレンジャーM125125754525105
ITFM2020126310

     

チャレンジャーからは、試合ランクが上がるごとに、ポイントが倍々になります。


こりゃあ、皆グランドスラム、マスターズ、意地でも欲しいですよね。


しかし、
・グランドスラムは年間4大会
・マスターズは9大会

のみしかありません。

チャレンジャー、ITFの大会が下部ツアーと呼ばれており、世界中で沢山の大会が開かれています。


どの選手もツアーと呼ばれる、賞金も待遇も格別な、ATP250以上の大会を目指して戦っています。大体、世界ランキング100位以上であれば、出られる大会です。

そして、ATP250以上の大会で、歴代で優勝できた日本人は、たったの5人です。

・松岡修造
・錦織圭
・杉田祐一
・ダニエル太郎
・西岡良仁

フェデラー、ナダル、ジョコビッチは、ほとんどグランドスラムとマスターズ1000にしか出場せず、あとは地元のATP500,250の大会に少し出場する程度です。


では、表一覧だけですと、まだ実際にどうポイントが集計されているのかイマイチピンと来ない方もいらっしゃるとおもいます。


錦織圭選手の具体例でポイントとランキングの決まり方を分かりやすく説明します。

2014年の錦織圭選手ポイント計算

2014年、錦織圭選手の、日本、アジアのテニス史を変えた、あの伝説の1年間。


彼は年間最終ランキング5位で終えました。

この5位になったポイントの内訳を詳細に説明します。

まず、ATPのポイントシステムには下記2つのルールがあります。

①その選手のポイントは年間で最も高いポイントを得た上位18大会と、ATPファイナルズを加えた19大会で決まる。(ATPファイナルズは上位8人しか得られないものなので、本当に特権と言って良い待遇です。)

②ただ、昨年世界30位以上で終えた選手は、翌年のグランドスラム4大会と、モンテカルロを除くマスターズ8大会は、出場義務が課せられ、欠場すると0ptとして強制加算になります。


これを踏まえて、彼の2014年のポイントを計算します。

グランドスラム
全豪オープン ベスト16 (180pt)
全仏オープン 1回戦負け (10pt)
ウィンブルドン ベスト16 (180pt)
全米オープン 準優勝 (1200pt)

・マスターズ1000
インディアンウェルズ ベスト32 (45pt)
マイアミ ベスト4 (360pt)
マドリード 準優勝 (600pt)
ローマ 欠場(0pt)
カナダ 欠場(0pt)
シンシナティ(0pt)
上海 初戦負け (10pt)
パリ ベスト4 (360pt)

・ATP500
バルセロナ 優勝 (500pt)
ワシントン ベスト8 (90pt)
東京 優勝 (500pt)

・ATP250
メンフィス優勝(250pt)
ハレ ベスト4 (90pt)
クアラルンプール 優勝 (250pt)

・ATP ファイナルズ
ベスト4 (400pt)


合計5,025ptです。
これが世界で5番目に高いポイントだったのです。

錦織選手は怪我でマスターズを3大会欠場したため、19大会ではなく、16大会の合計が彼のポイントでした。

ちなみにその時のランキングTOP10は

順位選手ポイント
1ジョコビッチ11,360
2フェデラー9,775
3ナダル6,835
4ワウリンカ5,370
5錦織5,025
6マレー4,675
7ベルディヒ4,600
8ラオニッチ4,440
9チリッチ4,150
10位フェレール4,045


錚々たる面子でした。

まとめ

錦織圭選手を例に、ATPとは、ATPの大会や、ポイントの仕組み、よくお分かり頂けたのではないでしょうか。


是非、これからのテニス観戦知識としてお役立て頂ければと思います。


Tennis Windsでは、『テニス🎾に関わる全ての人々をより幸せに』の理念の元、発信を続けています。是非、他の記事にも遊びに来てみてください。

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*グランドスラム除く

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