こんにちは!テニスの魅力を日々お届け!Tennis Windsです。
スポーツの世界は、非情なことに、怪我が付き物です。
今回はそんな怪我による苦しみを何度も乗り越え続けている漢、ファン・マルティン・デルポトロ選手の紹介です。
彼は弱冠20歳でフェデラー、ナダルを同大会で破りグランドスラムを優勝しました。一躍脚光を浴びた彼のここからのどん底、そして復活を見ていきましょう。*数字は2019年10月時点
プロフィール、成績
では彼のプロフィールを見ていきましょう!
ファン マルティン デルポトロ
生年月日 | 1988年9月23日 |
身長 | 198cm |
利き腕 | 右 |
国籍 | アルゼンチン🇦🇷 |
プレイスタイル | アグレッシブベースライナー |
ツアー成績 | 優勝数22 439勝173敗 |
破壊的なフォアハンドと2mの身長から繰り出されるビッグサーブが持ち味。
バックハンドはスライスを基軸にして安定感重視のスタイル。甘い球が来るまで耐え、すかさずフォアハンドで攻撃する。攻守一体を兼ね備えたオールラウンダーです。
輝かしい成績を納めていますが、彼は壮絶な山あり谷ありの選手生活を送っています。見ていきましょう。
弱冠20才での全米制覇
彼は錦織圭の1つ上でジュニアの頃からお互いにライバルでした。
錦織圭が2008年全米オープンに18歳でベスト16に進出した時、そこで壁となって阻んだのがデルポトロでした。デルポトロはこの大会で、弱冠19歳でグランドベスト8に進出しました。これはbig並みの成長の速さです。
そして来年には20歳で当時のダントツ2強だったフェデラーとナダルを立て続けに破り優勝を果たしました。衝撃的でした。他のBIG4が最初に4大大会に優勝した時、フェデラーは21才、ナダル19才、ジョコビッチ20才。マレー25才と、BIG4に匹敵する成績を残すことができました。
更にその時の優勝コメントは
「私もあなたのような選手になれるようにもっともっと練習して強くなりたいです」
と、素晴らしいスピーチでした。そのインタビューはリアルタイムで私も見ていたが、本当に強い選手なんだなと思いました。
この年、デルポトロは世界TOP8だけが出場を許されるツアーファイナルで、準優勝を納めます。ちなみに19歳でツアー23連勝という偉業も達成しました。
怪我による離脱2010
順風満帆の10代を過ごしたデルポトロ でしたが、悲劇が彼を襲います。
それは翌年の2010年の出来事でした。彼は図のように手首を思いっきり使って爆発できなフォアハンドを炸裂するのですが、その無理が出てしまったのか、右手首を怪我してしまいました。手術をしたほどです。9月と10月に一度復帰しましたが、再び再発してしまい、休養を余儀なくされてしまいました。
復活の2011~2013年
しかし、翌年2011年より本格復帰を果たしました。これが復帰の1回目です。復帰した2011年にはツアー8勝目世界ランキング11位まで上り詰め、ATPカムバック賞を受賞。2012年にはオリンピック銀メダル、2013年にはウィンブルドンベスト4に進出しました。
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が、翌年2014年、今度は右ではなく左手首が故障してしまい、ツアーの長期離脱。
これでデルポトロは両手の手首を手術したことになります。既にたくさんの賞金と栄光を掴んでいる彼ですから、引退を決断してもおかしくない状況でした。が、彼は諦めませんでした。2015年にも故障は続き、3度の左手首の手術を行いました。
再び怪我による離脱、からの全米準優勝
しかし、彼はここでも諦めません。
2016年より再度の大復活を遂げます。オリンピックで銀メダルを獲得。初戦で第1シードのジョコビッチと対戦となりました。ジョコビッチが涙を堪えきれずにコートを去る姿が印象的だった方もいるでしょう。デルポトロはこの年、2度目のATPカムバック賞を受賞しています。
2017年には全米オープンベスト4に進出。
2018年には全米準優勝、マスターズ制覇、世界ランキング3位を成し遂げました。
なんという選手でしょう・・・。
しかし、彼は2019年、今度は膝の故障を起こしてしまいます。手術も既に受けたとのことで、彼の更なる復帰があるのか。楽しみにして待ちたいと思います。
まとめ
彼はある日、涙を流しました。対戦相手はスタン・ワウリンカ選手で、舞台は全米オープン2016準々決勝です。
セットカウント1-2でワウリンカのサービングフォーマッチの時です。観客が全員総立ちでデルポトロの復帰を祝う審判が止めても止まらない大声援が起きました。彼はその出来事に涙が止まらなくなりました。
デルポトロは、対戦相手が怪我で棄権した時も、思いっきりハグをして
「ケガが早く治るよう願っている」
と言葉を残します。もう心の底からそう思っていることが分かります。
私は、彼から勇気をもらっています。これだけの才能あふれる選手が、数年間、何度にも渡り手術をして怪我、病気と立ち向かっているのです。彼から勇気を貰いつつ、彼の人生が今後とも幸福であることをお祈りします。
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