こんにちは!テニスの魅力を日々お届け!Tennis Windsです。
『プロテニスの基礎知識が知りたい』
『ウィリアムズ姉妹、大坂なおみ選手は何の試合に出ているの?』
『テニスたまに見るけど、実はよく分かっていない』
そのような方向けの記事です。
グランドスラム、実はWTAじゃないのご存知ですか?
慶応義塾大会で開かれている女子世界大会、WTAじゃないのご存知ですか?じゃあどこの大会?世界組織です。
大坂なおみ選手の世界ランキングは、どういう計算なの?
この記事をご覧になると、よく分かります。
WTAとは
WTAの正式名称は、Women’s Tennis Association で
略してWTAです。
日本語では、女子テニス協会です。この男子版がATPです。
大阪なおみ選手が戦う試合は、このWTAの大会がほとんどで、この協会に加入しています。
あれ?じゃあウィンブルドンとか入るんじゃないの?
実は、運営団体が、グランドスラムは違うのです。
WTAが運営する試合は
・WTAファイナルズ(年間成績上位8名による最終戦)
・WTAエリート・トロフィー(年間成績上位9位~20位による最終戦)
・WTA1000
・WTA500
・WTA250
・WTA125
です。
他の世界ランキングの付くポイントの試合は
WTAではなく、ITFという団体が運営しています。
このITFについて、次項で述べます。何故、分かれているのでしょうか?
この2つが運営する区分けと、それぞれの大会の仕組みを詳しく解説します。
ITFとは
ITFとは、International Tennis Federationで略してITFです。
日本語では国際テニス連盟です。これは男子と女子の両方の大会を運営しています。
この組織が運営している大会は
・グランドスラム(全豪、全仏、ウィンブルドン、全米)
・ITF女子W15-W100
・デビスカップ(男子団体戦)
・フェドカップ(女子団体戦)
グランドスラムは女子と共同開催ということもあり、WTAではなく、ITFが一括で男女両方を管理して、運営しています。
あくまで世界ランキングのポイントはWTAポイントとして付与されます。
ATPの場合だと、優勝すると80-125pt手に入るようなレベルの大会は、ATPチャレンジャーツアーといってATPが管轄しています。
女子の場合は、WTAは125より低いポイントの大会は全てITFが管轄しています。
慶應義塾大学で行われる、慶応チャレンジャーですと、男子はATPですが、女子はWTAでは無く、ITFの管轄する大会になります。
各大会の格付けについて、次の項目で説明します。
ポイント制度
分かりやすくするため、この記事ではベスト32以降のポイントを表で説明します。
(ITFは非常に細かいので、その中で、ITFと代表的なポイントシステムの大会を紹介します。)
*単位はpt
優勝 | 準優勝 | ベスト4 | ベスト8 | ベスト16 | ベスト32 | |
グランドスラム | 2000 | 1300 | 780 | 430 | 240 | 130 |
プレミア・マンダストリー | 1000 | 650 | 390 | 215 | 120 | 65 |
プレミア5 | 900 | 585 | 350 | 190 | 105 | 60 |
500シリーズ | 470 | 305 | 185 | 100 | 55 | 30 |
250シリーズ | 280 | 180 | 110 | 60 | 30 | 1 |
125シリーズ | 160 | 95 | 57 | 29 | 15 | 8 |
ITF M10 | 10 | 6 | 4 | 2 | 1 | 0 |
125は男子でいう、ATPチャレンジャーツアーに相当する下部大会です。
こりゃあ、グランドスラム、プレミアマンダストリー、プレミア5、意地でも欲しいですよね。
しかし、この3種類の開催数は
・グランドスラムは年間4大会
・プレミアマンダストリー4大会
・プレミア5が5大会
のみです。
ITF大会、125シリーズが下部ツアーと呼ばれており、世界中で沢山の大会が開かれています。
どの選手もツアーと呼ばれる、賞金も待遇も格別な、WTA250以上の大会を目指して戦っています。大体、世界ランキング100位以上であれば、出られる大会です。
超トップ選手は、グランドスラム、プレミアマンダストリー、プレミア5の出場で、あとは少しWTA500,250に出場する程度です。大坂なおみ選手はその域です。
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では、表一覧だけですと、へえー、で終わってしまうと思うので、大坂なおみ選手の具体例でポイントとランキングの決まり方を分かりやすく説明します。
4.2019年の大坂なおみ選手のポイント
まず、WTAのポイントシステムには下記3つのルールがあります。
WTAのポイントは年間で戦った試合でポイントの高かった上位17大会の合計で決まります。
グランドスラムとプレミアマンダストリーは昨年、TOP10で終えた選手は出場義務があり、欠場すると強制的に0ポイントです。
プレミア5は5大会中4大会に出場することが義務付けられます。
コロナ禍で、2020年、2021年はイレギュラーな出場の仕方になってしまったので、2019年の例で計算します。
2019年の大坂なおみ選手の年末世界ランキングは3位で終了しました。その内訳を計算すると
・グランドスラム
全豪オープン 優勝 (2000pt)
全仏オープン ベスト32 (130pt)
ウィンブルドン 初戦負け (10pt)
全米オープン ベスト16 (240pt)
・WTA1000(プレミアマンダストリー、プレミア5)
ドバイ 初戦負け (1pt)
インディアン・ウェルズ ベスト16 (120pt)
マイアミ ベスト32 (65pt)
マドリード ベスト8 (215pt)
ローマ ベスト8 (190pt)
トロント ベスト8(190pt)
シンシナティ ベスト8(190pt)
北京 優勝 (1000pt)
・WTA500
ブリスベン ベスト4 (185pt)
シュトゥットガルト ベスト4 (185pt)
東京 優勝 (470pt)
・WTA250
バーミンガム ベスト16 (55pt)
・WTAファイナルズ
予選1勝 (250pt)
合計5,496ptです。これが世界で3番目に高いポイントだったのです。
(全豪と北京の2大会だけで3,000ptです。凄いインパクトです。)
大坂なおみ選手は、2019年はピッタリ17大会の出場でした。
ちなみにその時のランキングTOP10は
順位 | 選手 | ポイント |
1位 | バーティ | 7,851 |
2位 | プリスコバ | 5,940 |
3位 | 大坂 | 5,496 |
4位 | ハレプ | 5,462 |
5位 | アンドレースク | 5,133 |
6位 | スビトリナ | 5,075 |
7位 | クビトバ | 4,776 |
8位 | ベンチッチ | 4,685 |
9位 | ベルテンス | 4,245 |
10位 | ウィリアムズ | 3,935 |
錚々たる面子です。
まとめ
大坂なおみ選手を例に、WTAとは、WTAの大会や、ポイントの仕組み、よくお分かり頂けたのではないでしょうか。
是非、これからのテニス観戦知識としてお役立て頂ければと思います。
Tennis Windsでは、『テニス🎾に関わる全ての人々をより幸せに』の理念の元、発信を続けています。是非、他の記事にも遊びに来てみてください。
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